



メディカルコラム
CT検査(コンピュータ断層撮影検査)
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検査の目的
CT検査とは、X線を360度方向から照射し、体内組織のX線吸収の差をデータ化・計算処理することで、身体を輪切り(断層)にしたような画像を撮影する検査です。
隈病院では甲状腺疾患の術前検査や術後の経過観察などが主な目的のため、主に頸部と胸部を中心に撮影を行います。
当院のCT検査では以下を観察・評価します。
- 甲状腺がんなどの腫瘍と、その周辺臓器(血管、気管、食道、反回神経など)との位置関係
- 腫瘍の広がり(浸潤)の有無
- リンパ節転移や肺などへの遠隔転移の有無
- 血管の起始異常(通常と異なる血管の分岐や走行)
- 腫大した巨大な甲状腺腫の体積推定
さらに隈病院では、手術前に病巣の正確な位置をイメージするため、肩の下に枕を置き、手術時に近い姿勢で撮影を行っています。
CT検査の撮影方法
撮影の流れ
- 検査着にお着替えいただきます。
- 寝台に仰向けになり、CT装置の大きなリング状の検出器を自動で通過しながら撮影します。
- 撮影時には約15秒間、息を止めていただきます。
甲状腺のCT検査は短時間で終了しますが、一回の撮影で得られる情報量が多く、身体の状態を多角的に把握できる非常に有用とされる検査です。

注意
CT検査には被ばくが伴いますが、生活習慣による発がんリスクと比較すると、頸部CTで約2.5%、胸部CTで約7.0%と非常に低い値です。
- 妊娠中の方は原則として検査を避ける必要があります。
- ペースメーカーなどの精密機器を装着している方は、検査を受けることができない場合があります。
上記に当てはまる場合、必ず医師にご相談ください。
安全性にも十分配慮して行いますので、安心して検査をお受けください。
ご不明な点がございましたら、医師やスタッフまでお気軽にご相談ください。