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            橋本病の首に現れる症状とは?
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橋本病では、通常、甲状腺はゆっくりと増大します。
そのため、初期は特に首の自覚症状はなく、甲状腺にも大きな変化がないことが多いです。
しかし、次第に、やや弾性でやや硬い甲状腺を触れるようになります。
ところが、甲状腺機能低下症が進行した場合や、リンパ腫を合併した場合などは、急速に増大し圧迫感が認められます。橋本病の炎症所見が急に強くなった場合(急性増悪)は、疼痛を伴います。
稀に気管の背面まで増大が進展する場合は、呼吸困難の症状が出現することもあります。喉や気管の炎症などがあると甲状腺に由来する症状と区別がつきにくいことがありますので、自己判断せずに専門病院の受診をお勧めします。

比較的大きな甲状腺腫を有する橋本病患者の首の写真
症状の特徴
甲状腺全体が腫れる「びまん性甲状腺腫」が特徴です。
典型的には、硬く、表面を触った感じがゴツゴツとした印象があります。
ただし、甲状腺の腫れはゆっくりと進みますので、甲状腺自体が腫れていることには気付かないことが多く「首が太くなった」「下を向いたり、腕を挙げたりしたときときに圧迫感がある」「去年着ていた服の襟のボタンが閉まりにくくなった」などの訴えを聞くことがあります。
検診や風邪で受診したときに医師に指摘されたり、久しぶりに会う知人から指摘されたりして腫れていることに気付くことも多いです。また、皮膚が乾燥し、かさかさした感じになることもあります。