メディカルコラム

バセドウ病のアイソトープ治療で将来の妊娠・出産は可能?影響と注意点を隈病院の医師が解説

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A.放射性ヨードは排泄、分解を経て体内から消失します

アイソトープ治療は、放射性ヨードのカプセルを内服して、甲状腺を破壊することで甲状腺ホルモンを下げる治療です。
内服薬でバセドウ病がうまくコントロールできない場合に、手術とともに選択肢のひとつとして挙げられます。

放射性物質を内服する、ということから将来の妊娠を不安に思われる方もいらっしゃいますが、内服していただく放射性ヨードは一生身体にとどまるものではありません。
徐々に排泄、分解によって体内から消失し、少なくとも内服後半年以上経過すれば、妊娠にはまったく影響がありません。


ただ、安全に妊娠するには甲状腺機能が安定していることが大切ですし、アイソトープ治療後にTSHレセプター抗体が上昇する場合もあるので注意が必要です。妊娠を希望される場合には主治医ときちんと相談しましょう。

(内科 久門 真子)

本記事は、隈病院の医師が監修しています。医師のご紹介はこちら

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