メディカルコラム

隈病院で甲状腺の内視鏡手術を受けられる対象は?

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A.手術の特性に合わせて適応を決めています

内視鏡下甲状腺手術の一番のメリットは首の目立つところに傷跡が残らないことです。

当院で採用している内視鏡下手術(VANS法)は、手術で切除する側の鎖骨下縁に沿って3~4cmほどの皮膚切開をおき、内視鏡を使用して甲状腺を切除する方法です。

内視鏡下手術では、皮膚を切開した孔から専用の器械を操作して甲状腺を切除することになるため、通常手術と比較して手術操作に制限があります。
このため甲状腺全摘術や大きな腫瘍、周囲の臓器へ浸潤したがんなどでは、適切な手術を適切な時間で終了することが困難となります。

よって当院における内視鏡下手術の適応の目安は、良性疾患では最大径5cm以内の腫瘍、悪性疾患では周囲への浸潤やリンパ節転移のない最大径2cm以内の腫瘍、複雑な操作の不要な原発性副甲状腺機能亢進症としています。(手術適応の詳細については診察室でおたずねください。)

(外科 舛岡 裕雄)

本記事は、隈病院の医師が監修しています。

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