メディカルコラム

甲状腺乳頭癌の術式について教えてください

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A. しこりの大きさや転移の有無等で判断します

通常手術が必要になる甲状腺乳頭癌はしこりの大きさが1cmより大きいか、1cm以下でも明らかなリンパ節転移や周囲組織へ浸潤しんじゅん(がんがまわりに広がっていくこと)している可能性がある場合になります。

当院では、主にしこりの大きさが2cm未満で明らかなリンパ節転移や遠隔転移を認めない症例に対しては、病変のある甲状腺を切除する片葉切除術へんようせつじょじゅつとその周囲のリンパ節郭清かくせいを行います。

明らかなリンパ節転移を認める症例やしこりの大きさが2cm以上の時は、甲状腺全摘術とその周囲のリンパ節郭清術を行っています。

リンパ節の郭清範囲は術前に超音波検査やCT検査を行い、転移を疑うリンパ節または細胞診検査で転移と診断されたリンパ節の周囲を含めます。

術式はしこりの形や患者さんの年齢なども考慮して変更することがあります。

(外科 藤島 まこと

本記事は、隈病院の医師が監修しています。

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