



メディカルコラム
セルフケアで術後の不調を軽減ストレッチエクササイズ
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手術直後のくびの違和感・痛みに
甲状腺の手術後には、以下のような不調を感じる方がいらっしゃいます。
- 食べ物がひっかかる・飲み込みにくい感覚がある
- 首のしびれ、ピリピリとした違和感
- 創部(手術による切開部)の痛み、引きつり
- 肩や首筋の凝り
怖がってしまって、動かさずにいることで余計に凝り固まってしまうこともあります。
手術翌日から安心して行っていただけるストレッチ運動を、隈病院の宮内昭名誉院長と以前当院に勤務されていた外科の高村医師が考案しました。
最初は、少し痛みを感じるかもしれませんが、徐々に薄れていきますので心配はいりません。動きが浅いと十分な効果が期待できない場合がありますので、一つ一つの動作を、ゆっくり、大きく動かしましょう。
術後ストレッチエクササイズ

ストレッチの方法
- 肩の力を抜いてリラックスする
- あごを引いて、ゆっくり、深く下を向く
- あごを上げて、ゆっくり、大きく上を向く
- 肩の位置は固定したまま、顔だけ平行に右を向く
- 肩の位置は固定したまま、顔だけ平行に左を向く
- 頭を右に倒す(ゆっくりと、できるだけ肩に近づける)
- 頭を左に倒す(ゆっくりと、できるだけ肩に近づける)
- 肩を前から後ろに大きく回す。後ろから前も同じく回す
- 両腕を上げ下げする
上記のエクササイズを手術の翌日から1日に3セット繰り返しましょう。頚の手術部はキチンと縫合し、さらにテープで固定しているので、傷が開くとか手術跡が目立つようになる心配はありません。手術後3ヶ月間ほど続けるのが良いでしょう。
エクササイズ動画をアメリカ甲状腺学会が公開
この「術後ストレッチエクササイズ」は、アメリカ甲状腺学会のビデオジャーナル「Video Endocrinology」で動画が公開されています。
考案者である宮内昭医師(隈病院名誉院長)が解説し、隈病院が手術翌日から行っているエクササイズの様子を収録しています。ぜひ一度ご覧ください。
アメリカ甲状腺学会「Video Endocrinology」http://doi.org/10.1089/ve.2021.0003
(全編英語)